2025.06.02
3年生「建築材料実験」2025
「建築材料実験」は、建築主要構造部材に関わる材料実験と建築環境工学に関わる計測実験を行います。
長期的に安全で快適な建築空間には、構造材料の強度特性を考慮した部材設計を行う必要があることから、各種構造部材の力学的特性を適切に理解する必要があります。本科目では、主要な構造部材であるコンクリート、鋼材および木材における性質と性能を実験的に理解すること、さらに、屋内外の温熱環境を評価するために必要な材料の特性、屋内環境の指標や基準に関して実験的に理解することを目的としています。
■環境分野の実験
【熱電対の起電力測定実験】
熱電対は、2種類の金属線の先端を接触させて回路を作り、この2つの金属の間に温度差を与えると(電圧)が生じるという現象(ゼーベック効果)を利用して温度を計測するものです。
熱電対での温度の計測は、2種類の金属間に生じた電圧を測定することで求めます。
基準接点(冷接点)が0℃であれば、測温接点をそのまま読み取ることで温度を測定できるので、実験では(氷と水を共存させた)0℃を基準とする起電力を計測します。
【断熱・蓄熱効果の模型実験】
等しい断熱性能を持つボックスの一方に、蓄熱材料(実験ではタイル)を挿入し、ボックス内温度の上昇・降下速度を測定することで、建物の「蓄熱量の違いが、室内温度変化にどのように影響するか」を計測します。(ボックス内温度は「熱電対」で、計測します)。
■構造部材の実験
グループ毎に設計・作製した木製の柱,梁の耐力試験を行っています.
■材料実験
材料強度試験室(R409)では、材料や部材の破壊実験を行っています。
実験時には、破壊試験中の試験体をカメラ撮影しながら大型モニターに投映し、安全を確保しながら破壊性状を確認出来るように、工夫を行っております。
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