2018.11.28

3年前期「建築材料・環境実験」

本授業は、2020年度に「建築材料実験」になります。

建築物に用いる木材、金属およびコンクリートの強さや素材の性質を理解していなければ、良い建築物を設計することは出来ません。この授業では、それら材料の基本的な性質に関わる実験を通じて体験的に学修します。
実験などは、次の4テーマに分けてグループ別に実施します。実験結果はグループ別プレゼンと個人レポートにて報告します。
1.コンクリート実験
・強いコンクリートコンテストの説明と調合設計、コンテスト用コンクリートの作製、4週間後に強度試験
・一般コンクリートの試験練りと試験体作製、4週間後に強度試験
2.木材と金属材の実験
・各種金属材の強度試験、木材強度の特性試験、木材の柱・梁試験体作製、柱・梁試験体の耐力試験
3.温熱環境の実験
・温熱計測機器を用いた計測、断熱材・日射遮蔽実験の模型作成、作成模型の温度計測
4.材料の強度と変形
・木材、鋼材、コンクリートの強度と変形に関する演習(許容応力度、材料強度、梁のたわみ等)
・梁の曲げ応力度とたわみに関する演習

◆コンクリート実験
強いコンクリートコンテストでは、100 N/mm2を超える圧縮強度を出すことを目標として、学生グループが試行錯誤を重ねてコンクリートを調合します。強いコンクリートは耐久性に優れることも大切なので、作製された試験体1本は屋外に暴露され、その耐久性を100年後まで観察評価しています。

◆木材と金属材の実験
金属材実験では、高分子材を含めた各種材料強度の素材特性や熱処理特性を確認します。木材実験では木材強度の繊維方向特性や含水特性、節の影響などを確認します。
木材の柱・梁作製は、最大耐力(最大荷重)を競うコンテストであり、学生グループが工夫を凝らした長さ2mの柱と梁を大工道具と釘を用いて作製します。作製された柱と梁は試験装置にて破壊するまで荷重を加え、破壊状態を観察し、製作した部材を自己評価します。

◆温熱環境の実験
各種の温熱計測機器を用いて温熱環境の指標となる温度や湿度を計測します。また、熱電対を用いたデータロガーによる温度計測を行います。さらに、断熱・蓄熱効果のモデル実験として、断熱・蓄熱仕様の異なる3つの模型を作成し、模型に日射熱を与えたときの温度変化を計測します。

 

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